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Technology-1 短波長センサで光沢金属の測定


IREXソリューションは光沢金属の温度を測定するために、一般的なタイプではなく特殊技術の短波長赤外線温度センサーを使用することを推奨している。なぜなら測定精度がより高いためだ。 しかし、なぜ測定精度が一般的なタイプと比べ正確になるのだろうか。 まず、短波長の赤外線放射温度計で高温物体を測定することは、何十年もの間一般的な解釈とされてきた。しかし、これらのセンサーは高温のみを測定することに限定されているため温度範囲に下限があり、短波長センサーではこの下限温度は従来高すぎて最近まで鉄やスチールローラーなどの一般的な産業用途での光沢金属を測定できなかった。 すべての物体表面は赤外線放射を発している。赤外線温度センサは、放射された赤外線を測定し、この測定を意味のある温度測定値に変換することによって初めて動作する。 放出されるエネルギーの量は、サーフェスの温度と放射率によって異なり、非金属は通常、放射率が高く、鉄や鋼などの光沢金属は放射率が低くなっている。 また金属が低温になると赤外線が非常に少なくなる。特定の低い温度では低放射率材料は高放射率材料よりも赤外線放射はより少なくなり、検出された放射線の量が少ないほど、正確で安定した温度測定を達成することが困難となる。 測定可能な放射線量が非常に少ないため、従来では低温で鉄や鋼などの光沢金属の温度を測定するために赤外線温度センサを使用することは困難だった。 最も正確な測定を可能にするには、適切な短い測定波長を使用する必要ある。これまでの短波長センサーでは低温を測定できなかったため、長波長の汎用センサーでは比較的不正確に低温金属を測定せざるを得なかった。



特殊技術の短波長センサで光沢金属の低温測定


CalexはPyroUSBで、45°Cの低い温度を短波長(2.0~2.6 μm)で測定し、汎用の長波長センサーと比較して精度を向上させる特殊な技術を開発している(現在では光沢金属で25℃の低い温度が測定可能な特殊品(短波長2.2μm)も開発)。 このセンサーは、パイプ溶接アプリケーションの温度を測定するために開発され、大きな成功を収めて多く使用されている。また現在ではファブリック、ラミネート、紙、段ボール、プラスチックおよびタイヤ製造産業などの金属ローラー表面などの非接触温度測定に広く使用されている。 以下の2つの理由により、2.2 μmでの精度が向上している。




1.光沢(反射)金属の放射率は、2.2μmが高くなる

光沢金属表面は完全に滑らかで、顕微鏡下では拡大が進むにつれて表面が粗く見える。肉眼に反射しているように見える磨かれた金属表面でさえ、顕微鏡下では比較的荒く見える。 IR放射の波長が表面の粗さのピークやトラフよりも大きい場合、表面に吸収されにくくなり、より容易に反射される。放射線の波長が材料の表面の微視的な谷に収まるほど小さい場合、表面によって吸収されやすくなる(したがって、その波長では表面の反射が少なくなる)。 赤外線温度センサは、吸収された放射線ではなく、放射された放射を測定。目標表面の温度が安定している場合(熱力学的平衡状態にある)、吸収しているのと同じ量のIRエネルギーを放出している。 したがって、IR放射線の有効吸収剤もまた、有効なエミッタ(放射率が高い)となる。反射金属表面は、一般に長波長よりも短波長の放射率が高くなる。



2.放射率設定に誤差がある場合、測定誤差は2.2μmで小さくなる。

一般的に、最短波長は、最適な精度のために使用する必要がある。 最短波長は、測定する必要がある最低温度によって制限され、測定波長は、測定温度のセンサの計算に含まれている。短波長センサの場合、計算の性質は、放射率設定の誤差(または目標放射率の変化)が測定精度に与える影響が小さくなる。 たとえば、下のグラフは、2.2 μmおよび8-14 μmのセンサを使用した場合の測定誤差と測定温度の比較を示しており、2.2 μmセンサーを使用する場合、測定誤差が小さくなる。「10%誤差」とは、例えば目標放射率0.30、放射率設定0.33を意味している。



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